

大橋隆士 : 中部経済新聞社監査役
商工部長、経済部長、論説委員などを務めた後監査役。経済解説と経営コンサルタントで活躍。
(日経新聞の経済諸表のコピーを見ながらの講義)
どの偉い先生もこの表を見て話している。世の中を見るのにデータが必要、だが、予測は難しい。
経済の動きを見るベースは対前年比、前月比。日本経済の大きさは国内総生産、GDP。肌で感じるのは日銀短観、全国百貨店販売額。円相場は国が安定しているか、金が有るか、成長するかで決まる。
人間は金の儲け方では分からない、金の使い方で分かる。シルバー世代は生き甲斐を求めて生活する時代である。
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吉岡博貴 : 愛知県立大学情報科学部地域情報科学科 准教授
原子量工学科卒
地上数百キロ上空から地上を眺めて、その変化をつかみ、どの様になっているかを考える。これはリモートセンシングと言う技術で、高度750キロにあるランドサット衛星が、地表から放射される電磁波を観測し、その輝度温度から植生の状態を知る。それを解析すると幅180キロの範囲で、30メートル四方の物まで分かり、大学周辺が愛知万博を挟んでどの様に開発されてきたかが良く分かる。宇宙からの環境監視は自然との共生を考える上で有効な手段だ。
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江口正巳 : レクリエーションコーディネーター
市民センターから体育館へ場所を変えての授業。女性の助手を連れて来たこの先生のキャラクターがなんとも愉快。どこかとぼけたような話し振りが、人を和ませ話に引き込ませる。
午前中は柔らかい大きなボールを使っての「ワンバウンド・バレーボール」。お昼は2階の観覧席でお弁当。
午後からは「ニチレクボール」、不規則な転がりをするボールを標的球に如何に近く投げるかで競うゲーム。
こんなことで一日持つのかと思ったが、やってみれば難しく、それなりに熱中して汗もかいた。
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助川徳昰 : 名古屋大学名誉教授
昭和8年生まれ、東大大学院卒、福岡女子大、名大教授歴任。
泉鏡花の作品『紅雪録』(明治37年)の中に出てくる名古屋の地理を解説されるが、鏡花の作品そのものが馴染みにくいものであり、その舞台が明治期の名古屋で、名古屋に縁の無い自分にとっては、「牡丹亭」は鶴舞駅のそばで「大池」は中村警察署の裏だと言われてもピンと来ず、興味が湧かない。その上、時間をたっぷり残して話を終え、さっさと帰ってしまわれた。「エッ、この授業は何だったの?」って感じだった。
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岩崎公弥 : 愛知教育大学地域社会システム講座教授
昭和55年広島大学大学院卒、歴史地理学。
近世における尾張、三河地方の治水についての話。水害対策には三つのレベル、個人は水屋や建築様式で、地域は助命壇や水防倉庫、輪中、為政者はダム、堤防、河川改修。古代は淀川下流の茨田の堤や難波の堀江。戦国時代には秀吉の宇治川治水、信玄の釜無川治水。近世では流れを変える瀬替え、近代では大型機械の土木工事。中部地方には霞堤と呼ばれる不連続堤防が多く、北陸では急流河川の氾濫水を早く戻す役割、中部では緩流河川で下流の洪水を防ぐために上流で遊水させる役割を持つ。豊川、新川、庄内川の治水例。
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木俣文昭 : 名古屋大学環境学研究科地震火山・防災研究センター教授
1948年岐阜県の生まれ。測量的技法で東海地域の地殻ひずみの解明に取り組み。現在は
2004年スマトラ地震震源域のひずみ回復過程や火山噴火過程の解明に取り組む。
地震国日本ではM6地震が平均年に1回。戦後60年で、震災で7,000名もの犠牲者。地震より津波が怖く、震災は2世代で1回の割で体験する。海に発生する東南海、東海地震は100~150年周期。紀伊半島沖を境に二つの巨大地震、東南海と南海。海溝型は長周期の揺れで高層ビルが心配。内陸型は濃尾地震や三河地震。名古屋直下の活断層でM7クラスの地震発生は確実。地震予知は出来ない。如何に乗り切るかが大切。ハードに頼らずソフトで対応を。
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日下英之 : 元桜花学園大学人文学部教授
日下と書いて「くさか」と読む人が多いが、先生の場合は「ひのした」と読む。
関ヶ原の合戦で歴史が変った。江戸幕府が開かれ、街道が整備され、伝馬制が布かれ、宿場が出来た。熱田から桑名までは海路となりこれが七里の渡し。熱田は海道一の大宿、熱田湊には浜御殿、船番所、船会所、常夜灯、時の鐘があり、船の数、船頭の数、船賃などが細かく決められた。陸路には佐屋まで行ってそこから桑名まで行く船で行く三里の渡しがあった。この様子はケンペルやシーボルトの日記や紀行に書かれている。
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甲斐憲次 : 名古屋大学大学院環境研究科教授
筑波大学博士課程卒、長年気象庁に勤務する。著書に気象ブック018『黄砂の科学』成山堂書
店などがある、
春になると黄砂が飛来する。これは中国の砂漠で舞い上がった砂が風に運ばれてくるもので、最近は社会問題化されてきた。黄土高原で低気圧や寒冷前線の風で巻き上げられるが、頻度や規模が増加する傾向にある。自然的要因としては少雨、乾燥、強風、気候変動があり、人為的要因としては過耕作、過放牧、森林伐採、塩類集積等があげられる。中国では視程と風速から6段階に分けている。きついもので風速25メートル以上、視程が50メートル以下の砂塵暴0級(特強)は「黒風」とも呼ばれ、これに襲われると人が死に、畑が壊滅的な打撃を受ける。「黒風」の襲ってくる映像を見て教室中から悲鳴のような声が上がった。
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三田村博史 : 中部ペンクラブ会長
大須観音には古事記があり、蓬左文庫には源氏物語、岩瀬文庫には枕草子がある。尾張・三河で詠まれた万葉の歌も多く、伊勢物語の「からころも・・」はの三河である。近代文学の坪内逍遥は美濃太田・尾張藩代官役宅の生まれで、二葉亭四迷は江戸市ヶ谷にある尾張藩公邸の生まれ。野口米次郎(イサム野口の父)は津島の生まれ、杉浦明平は渥美町の生まれ。小説、評論、詩、短歌、俳句などの分野で郷土の作家の名前が上がったが地元の人間でなく、芥川賞や直木賞にも関心が無いので誰もが初耳で、全く興味が湧かなかった。
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三浦芳紀 : 名鉄観光サービス取締役商品事業本部長
旅の始まりは平安時代の参詣の旅、11世紀院政時代熊野三山への600キロを、100年間に97回も行われた。中世には木賃宿が出来、野宿から解放、宿坊、御師、先達が出来、道路も整備。桃山時代フロイスが「公家・武家から平民までの伊勢参りが信じられない数だ」と書いている。江戸時代は五街道の整備、伊勢参り。早出早着、関所、席札、茶屋での関通過レクチャー。明治に関所廃止、岡蒸気開通。現在は旅行会社1万社、旅行業法で消費者保護。パック旅行とオーダー旅行、21世紀の日本人の関心は健康と旅行。
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菅原 眸 : 元愛知県立芸術大学教授
東京芸術大学卒、NHK交響楽団に在籍した。
前半は講義で、クラシック音楽の発達、楽器の出現と楽器編成の変遷のお話。ヨーロッパのバロック期、小国の宮廷が音楽家を抱え室内楽が演奏された。クラシックはバッハ、ヘンデル、ハイドンからで、ハイドンは104曲の交響曲を作った。その曲を見ると楽器の変遷や宮廷の経済力も分かると言う。
後半は先生の教え子の女性5人による木管五重奏。(フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン)
ハイドン「喜遊曲」、ドヴォルザーク「ユモレスク」、スタンダード「虹の彼方になど」、日本の歌「村祭り、故郷」
イーベル「木管五重奏のための三つの小品より」,、アンコール曲「ロンドンデリーの歌」、最後に先生は「彼女たちを育てるために是非お金を払って音楽を聴きに来て下さい」と。
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安部利孝 : 野村証券投資情報部次長
大卒22歳人口、95年203万人をピークに09年は138万人、10年後は123万人になる。日本の消費税は5%、米NY州8.375%、フランス19.6%、スウェーデン25%。我国は豊かな暮らしを目指した高度成長期から安定成長期を経て、今は低成長期。国際競争力は落ち成熟国家、成熟経済時代に。世界一の長寿国だが年金だけでは生活出来ない。だからライフプランとマネープランが必要。入りと出をチェックし、節約、働く、資産運用が必要。財布代わりの預貯金、一定期間鍵をかける定期預金、国債、時間軸を味方につける株式や投資信託が有る。リターンにはリスクがあり、分散投資と長期投資を組み合わせ。機関投資家の資産配分は国内外、株式債券のバランス。
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浅川健次 : 名古屋外国語大学客員教授
副題が <還暦(建国60周年10.1)を控え内憂外患の中国> 6521、6は独立60年、5はダライラマ亡命50年、2は天安門事件から20年、1は方林法非合法化から10年、これらをどうして平穏に乗り切るかが課題。
①新疆ウルムチの乱(西の砦)、パイプライン、イスラム、アルカイダ。②北朝鮮との微妙な距離(北の砦)、朝鮮半島を制する者はアジアを制す。③国内のキーワード、「保八」GNP8%成長が必要。「維穏」何が何でも安定な状態を維持する。家電下卿=家電製品5品目の購入に補助を付け内需拡大。汽車下卿=自動車取得税の軽減で農村部での購入を促進。不況をテコに外貨で世界の利権や資源を手に入れている。日本は少子化を止めないと繁栄は無い。
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辻 とみ子 : 名古屋文理大学健康栄養学科教授
半田市在住、大学で管理栄養士を育てるための栄養教育をしている。昨年からシルバーカレッ
ジの講師を始めた。
日本人の平均寿命が今年も世界一。高齢化社会、100歳以上が3万人超。3世代所帯が減り夫婦または一人暮らしが半分以上。生活習慣病を上流で防げ。健康維持には生活リズムを整え栄養バランス。人と交わる、外出する、脳が喜ぶ行動は散歩、笑い、お喋り、睡眠。、ドーパミン学習法は快感と快楽、知的探究心。
地産地消は安心、安価、栄養高く、地域活性。朝食は生きるため、ゆったりと昼食、楽しんで夕食、腹八分。「口から食べる」「美味しいものを美味しく食べる」これが豊かな人生を送る基本。
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安藤明夫 : 中日新聞生活部
桑名市出身、慶応大学政治学部卒、生活部で医療福祉、悪徳商法に取り組み。
社外では子供の虐待防止の活動をしている。シルバーカレッジ初登場。
①中日新聞の「つれあいにモノ申す」への投稿週50通、90%が女性から,怒り。②樋口恵子さんの提言、60歳の人の60%が90歳まで生きる。自分で選び決めて行く老後。③悪徳商法は高齢者の不安。④介護の悲劇を生まないために。介護殺人、財産侵害。⑤百歳老人に学ぶ。徳之島のお鯉さん。⑥自身が子育てで学んだ「老後の備え」、自閉症の子を持つ父親として。⑦輝く老後のために。一人で出来る楽しみを(インターネット)。夫婦・仲間で出来る楽しみを。医療・福祉に強くなろう。福祉は契約型に、医療は自分の意思を持つ。自分のためのボランティアを。
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安田文吉 : 南山大学人文学部教授
昭和20年生まれの戦後派。母は常盤津の師匠で子供のころから唄と踊りを習い、小学2年生で
御園座の初舞台を踏んだ。著書に『歌舞伎入門』『歌舞伎のたのしみ』など。シルバーカレッジの
第1回からやっているので、これで19年目。
歌舞伎の始まりは傾く(かぶく)から。本流でなく支流、正統でなく異様な身なり異端の言動、自由奔放な振る舞い、風俗や行動。風潮は天正の頃から。信長や秀吉、徳川宗治。お国が扮するかぶき者が茶屋に通って茶屋女と色っぽく戯れる様子を踊りで見せたのがお国歌舞伎踊り(女歌舞伎)。「ややこおどり」から「かぶきおどり」の遊女歌舞伎。女歌舞伎が禁止され若衆歌舞伎が生まれ軽業や女方芸が加わる。若衆歌舞伎も禁止され野郎歌舞伎が現れ、女方(おやま)が発生。ビデオ上映で「綾子舞」「豊前神楽」
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宮本政道 : 産業経済体力研究所代表
尾張旭市在住、62.5歳。マーケッティングコンサルタントをしている。3年前豊橋100歳で51校区の
イベ ントアドバイザーをした。著書に『企業の目で革新と経営戦略』など。
日本の人口は2005年をピークに減少へ、出生率の低下、母親指数は世界34位、超高齢化社会が到来、平均寿命は世界一。フリーター、ニートの問題。人口変化が経済に与える影響で、マイナスは経済力低下、国民の財政負担増加、インフラ支出に耐えられない。プラスはシニア層への新たな市場の創出、一人当たりの国土、資源が増えるので経済的にも空間的にもゆとりを求め易くなる。毎年のヒット商品番付はその年の経済状態を表し、世相、風俗が見えて面白い。未来を悲観的にとらえるか、楽天的にとらえるか?
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池上あきこ : フリーアナウンサー、NPO法人アスクネット理事
愛知淑徳短大卒、名古屋市出身昭和40年生まれ2時の母。世界デザイン博で司会。司会、朗
読 、お喋りの仕事や、学校、企業でマナーやコミュニケーションの教育に携わる。
高齢者に必要なものは歳相応の健康、適度な経済力、孤独でない事、社会参加である。自分の体や声に意識を向けてみよう。自己表現に理想的な体の状態を知ろう。それはリラックスしているが適度な緊張のある状態。声を鍛える。必要な筋力を付ける。エオエオ体操(唇を鍛える)、レロレロ体操(舌を鍛える)、ハッハッハッ(腹筋を鍛える)、カーカーカー(喉を開く)。声の五大要素は大きさ(強弱)高さ(高低)速さ(緩急)間(ひきつけの間、理解の間)声色。早口言葉「お綾や親におあやまり・・・」「売り売りが瓜売りに来て・・・」、母音の発音練習「アメンボ赤いなアイウエオ・・・」、名古屋弁がちらちら出る。今度は名古屋弁で講義が聴きたい。
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鷹巣 純 : 愛知教育大学准教授(美術教育講座)
名古屋大学大学院卒、著書に『曼荼羅と輪廻』など。
古画の写真を見ながらの講義。絵の中に描かれている子供を見る。絵は描く人の心が表れる。歴史の中で子供を描くようになったのはそんなに古くない。それまでは小さな人であった。平安時代は子供は裸で放っておかれ育つ者のみ育てられた。戦国の世になりと子供が労働力の対象となり、子供をさらい売買の対象となる。子供の価値に気付き大切にするようになり、着物を着せ、肩車をするのが描かれる。子供の成長は山の上り下りで表現、生まれたての子は他界に近い所に描かれる。魂は子供の姿。不動、地蔵、弁天などの眷族は子供姿。聖徳太子、行基菩薩、弘法大師の出家前の姿を童形描く。神仏の化身が童形で、神仏そのものも童形で描く。
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塙 敏 : 中京女子大学准教授
筑波大学大学院卒、ケルン大学に学ぶ。ソウルオリンピックコーチ。
「『笑いと運動による健康づくり』を大学生との世代交流を通して実践する」と言って、女子大生20名を連れて来て、午前の講義、昼のお弁当、午後の運動を一緒にする。
世代間格差を無くすため、高齢者だけでの活動を再考する。健康づくりの概念を変え免疫力を高める。笑いは免疫力を高める。カタルシス(浄化作用=心が清められる)の後の笑いと、人と交流しながらの適度な運動は免疫力の強い、ウイルスや癌細胞と戦える身体づくり、健康づくりが出来る。カタルシス体験としてCDを聴く。杉本眞人の「吾亦紅」、樋口了一の『手紙』。
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塙 敏 : 中京女子大学准教授
筑波大学大学院卒、ケルン大学に学ぶ。ソウルオリンピックコーチ。
午後は各班に二人ずつ女子大生が加わり、体育館で軽い運動。大声を出して利き手でじゃんけん、利き手でない方でじゃんけん、声と手を違えたじゃんけん、これは難しい。さらに利き手でない手で声と手を違えたじゃんけん。二人でタオルを持ち、タオルを丸めて作ったボールを高く上げる。ボールを順送りするゲームなど。一人で出来るもの。壁を支えにして片足立ち。スクワット、腹這って背骨を左右に曲げる。ライオンのポーズ、怒った猫のポーズで背骨を前後に曲げる。走らない、決して頑張らない。リラックスして、腹から笑い、軽い運動をすると免疫力が高まり、健康な体が出来る。
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久木田 恵 : 愛知教育大学非常勤講師
広島大学大学院文学研究科卒、専門は現代日本語で、地域で使っている言葉など。著書に『基
礎から学ぶ日本語の表現』などがある。
標準語は理想体であって実態が無い。一般には全国共通語である。愛知県とか東海地方で使われているのが地域共通語。地域特有語には社会方言と地域方言があり、社会方言が生業語彙で、地域方言がいわゆる方言俚言である。方言のイメージ、大阪弁=商売。方言コンプレックス、東北弁=貧しい田舎。詳しく聞くとなかなか面白い。CDを聴いた。豊橋弁で「老人の会話」、名古屋弁で「雪国」、博多弁で「毛布売り」、津軽弁で「枕草子」、沖縄弁で「金色夜叉、秋田弁の歌「大きな古時計」(爆笑)。豊橋弁のオソガイはオソロシイとコワイとがくっついてオソコワイとなり、それがオソガイになったと言う。
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小木曽洋司 : 中京大学現代社会学部准教授
名古屋大学大学院文学科卒、現代社会学部、情報理工学部、体育学部で教えている。
高齢者をお荷物と考えず、地域社会に参加し地域社会の再生を図る。65歳以上がますます増え、特殊出生率が減り、このままで行くと人口は2100年で4900万人、3000年には500人、3500年には1人になる。高齢者とは制度的な概念、高齢者に悪いイメージが集中している。老いと高齢者とは違う。老い、障害、高齢者の連鎖を切り離さなければならない。高齢者は現役でも無ければ老人でも無い。居場所が無い。高齢者の居場所を作り、社会的役割を創出する事が必要。高齢者の社会的役割喪失は社会にとって損失である。
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重網 伯明 : NPO法人シルバー総合研究所理事
この日は都合で欠席、受講出来ず。
どなたか授業内容を教えて下さい。掲示板への書き込みをお願いします。
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日比野光利 : 名古屋経済大学短期大学部教授
この日は都合で欠席、受講出来ず。
どなたか授業内容を教えて下さい。掲示板への書き込みをお願いします。
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小鹿幸生 : 名古屋市立大学大学院医学研究科神経内科教授
名古屋市立大学大学院卒、著書に『神経疾患症の遺伝子治療』などが有る。
痴呆とは記憶障害とその他の精神症状のために日常生活が障害された状態を言う。物忘れは痴呆ではない。記憶には瞬時記憶、短期記憶、長期記憶があり、種類としては陳述記憶と非陳述記憶があり、その障害にはデータを書き込む障害とデータを呼び起こす障害とがある。これには大脳の海馬回が関係しており、アルツハイマーは海馬回とその周辺細胞が障害され短期記憶の内で陳述記憶が障害される。女性に多く精神的打撃や過負荷のため長期間悩み苦しみ、不眠を訴えていた人に多い。脳の障害には血管が詰まる脳梗塞と血管が破れる脳出血がある。高脂血症、糖尿病、高血圧を食事、運動、薬で治し、精神的過剰負荷を起こさない環境作りが必要。
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清水正一 : 前中京大学総合政策学部教授、元愛知県職員
「『読書日記』から」と題した自分の読んだ70冊の本を著者やジャンルに分けたリストと、それらの一部を紹介している新聞記事のコピーが配られた。ジャンルは橋本治、池田昌子、幕末・明治、第2次大戦・平和論、経済・労働、科学、医療、環境、外交、世界、政治、地域開発・歴史、社会、どう考えるか?順にその本(一部)の内容をかいつまんで紹介し、背景や世相の話をされたが、一体何を言わんとしているのか理解出来なかった。少なくともこれだけの本を読めと言う事か。講演テーマとの関係は?
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下川美知瑠 : ライフ&カラー主宰
岐阜大学教育学部卒、カラーセラピスト
用意された折り紙セット(150円)と持参した鋏を使って作品作りをする。
切り絵の基本は折る、切る、開くで、内側に色面、外側に鉛筆で形を描いて鋏で切る。折るの基本は縦折りと三角折りで、縦折りに二つ折り、三つ折り、四つ折り、八つ折りがあり、三角折りには八つ折りに二つの方法がある。三角折りで切ると丸くつながった模様が出来、縦折りでは横につながった模様が出来る。工夫次第、脳が活性化されると言う。童心に帰って鋏を使う。開ける時が楽しみ。絵心と想像力が必要。
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IVAN VIGANO : NIC地球市民教室
イタリア人、46歳。ミラノ近郊の出身、アルコール中毒症治療の病院で働いていたが、イタ
リアに来た日本の女流プロ碁士から指導を受け、恋愛、結婚、そして3年前に来日。
イタリア人による外国文化についての話。ラテン語とイタリア語と英語の似ているところ違っているところ。イタリア語のもとはラテン語で、中世にイタリアがヨーロッパを制したので英語の40%はラテン語からきている。食事はパスタが多いが米と魚も食べる。稲を植えるのは日本の様に狭くなく、広い田を若い女性で田植えする。イタリアの古い国名はENOTRIAで頭のENOはWINEのことで、ワイン生産は毎年フランスと1位を競っている。イタリアのワインのランクはDOCG(統制保証付原産地呼称ワイン)、DOC(統制原産地呼称ワイン)、IGT(地域特性表示ワイン)、UdT(てーぶるわいん)の順。
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梅本孝征 : 愛知県立芸術大学准教授
東京芸術大学大学院卒、人間国宝藤本能道の最後の内弟子として、色絵磁器を学ぶ。
藤本能道が東京芸大で教鞭をとられていた時に入学、雲の上の人で会えるのは講評の時だけ。2年後に内弟子の席が空き入門、最晩年、最後の内弟子で、その数年後に他界された。能道の略歴を追いながら作品がどの様に変わっていったかを写真を見ながら解説。能道は軍人役人の家に生まれ、S12年東京美術学校に入学、富本憲吉や加藤土師萌の教えを受ける。S37年東京芸大助教授、S45年に教授、S48年に青梅で窯を開く。60年に学長、S61年「色絵磁器」の人間国宝、H3年勲二等旭日重光章、H4年永眠。作品は薩摩焼からオブジェ、色絵写生と小紋へ、晩年は「文様から文様を作らず」筆の走りの早い柔らかな作品。
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中野 要 : 中日川柳会会長
津島出会い川柳で5年。
川柳の三要素は①おかしみ(ユーモア)②風刺(批判)③うがち(にんげんの機微を詠んだもの)。形は「五七五」の十七文字。形と内容があって初めて作品として認められる。俳諧の発句から俳句へ進み、前句付けから川柳へ進んだ。室町時代末期に滑稽趣味の連歌が始まり、そこから俳句や川柳が生まれた。川柳の名は柄井川柳から。狂句は駄洒落でサラリーマン川柳など、これは川柳ではない。破礼句は性を扱った卑猥な句。江戸川柳にあるが勧められない。 メール来たどうして見るのと電話する (自作)
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小栗宏次 : 愛知県立大学情報科学部教授
名古屋工業大学卒、高校時代に父親を過労死で亡くし、兄弟三人母親の手で育てられ、学校へ
やらせて貰った。30歳で博士課程を終えるまで母親に苦労をかけた、自称親不孝者。
脳や心臓、脈、血圧などを超小型のIT機器で24時間監視し、異常が出たら医師などに携帯で通知する、そんな研究で実績を上げている。携帯、デジカメ、パソコンを使え、携帯を持っていない人は今すぐ買いに行きなさい。これをきっかけに人生が変わる。母親、介護を受けてるお婆さん、近所の老人達の例をあげて効果の説明。今は情報化社会、次は創造社会。社会の仕組みが変わる、取り残されないためには対応せざるをえない。
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渡辺哲雄 : 日本福祉大学中央福祉専門学校専任教員
関西大学社会学部卒、岐阜県職員として病院勤務後、現職。中日新聞に「老いの風景」を12年間
連載。他に『忙中漢話』などの著書がある。
年寄りとその家族が直面する色々なことを千文字の小説にして一年間の約束で中日新聞に連載、途中直腸癌の手術、退院後も書き続け、反響から一年が二年に伸び、それが12年500回にもなった。人間万事塞翁が馬だと。話し上手、笑わせ上手。「小沢さんがスタジオで刺された」の言葉にみんなびっくり「知りませんか?」と問われ、浅沼稲次郎の事が一瞬頭をよぎり一同大騒ぎ。「今は冬でも暖かいので蚊がいて・・・」で、みんな???「小沢さんは痒いので掻いてました」で大爆笑、腹を抱えて笑った。
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中川晴夫 : 日本福祉大学健康科学部教授
立命館大学法学部卒、京都大学研究部を経て現職。生涯学習、社会問題を扱っている。
1999年に国連の「国際高齢者年」がありアナン事務総長が演説「高齢者のための国連原則は自立、参加、ケア、自己実現、尊厳である」と。これをきっかけに日本の介護保険が生まれた。誰でも100歳まで生きられる。老後は生き甲斐、充実期である。生涯学習を必要と感じない人が多いのは問題。孤立しない、地域と交わりボランティアを。特技を生かし、今までやれなかったことを思い切ってやる。老いない秘訣は3H、Heart(情熱)、Head(創造力、想像力)、Hand(技術)。老いるとは四つの喪失、心身の健康を失う、経済基盤を失う、社会的基盤を失う、生きる目的を失う。
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松原隆治 : 星城大学経営学部教授
南山大学文学部博士課程卒、愛知県埋蔵文化財研究所を経て現職。モンゴル人が馬に乗るよう
に自分はオートバイに乗っている。
イラクでの発掘調査に係わっていたら同時多発テロが起こり急遽帰国のはめに。その後、日本とモンゴルの共同発掘調査に加わることになった。ウランバートルから西600キロのオーラン・オーシグ遺跡。草原の中にあるヘレクスルと言う積石塚と鹿石、板石墓などを発掘調査している。その発掘風景や出土品などを、写真を示しながら説明された。
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長江和弘 : 中日新聞事業局局次長
慶応大学法学部政治学科卒、中日新聞入社。岡崎支局、松本支局、本社社会部、文化芸能局、
編集局編集委員を経て現在は事業局。
名古屋三座の一つ中日劇場は世界でもまれな新聞社直営の常打ち劇場。社の組織の文化芸能局では、文化が中日文化センターを、芸能が中日劇場を担当する。記者が劇場担当に変っても単なる人事異動に過ぎない。1994年から2006年までの12年間中日劇場を担当した。その間に多くの俳優さんと出逢った中で記憶に残る名優は森光子、市川猿之助、植木等で、その中の一人森光子との「一期一会」について語られた。何と言っても「放浪記」が心に残る。人気の秘密は、上質な作品、主演女優の器量・健康、受け皿の劇場である。
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松波岳司 : 名古屋気象台観測予報課技術専門官
レジメは無く画面を見ての講義。前半は災害をもたらす大雨について。H12年の東海豪雨やH20年8月の岡崎豪雨など。短時間に集中、長時間降り続く雨。その原因は多量の水蒸気を次々と補給する、集まった水蒸気を上空に運ぶ上昇気流、強い雨を特定地域に降らせる地形など。豪雨発生時の気象は台風、低気圧、前線、不安定、これらのセットが多い。後半は地震に備える。東海地震とは、津波とは、東海地震関連情報など。予報課の人ならではの話を期待したが、中学校の教科書のようでがっかりだった。
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岡本一美 : NPO地域福祉サポートちた事業開発局長
名古屋短期大学非常勤講師,NPOアドバイザー
引っ越して新しい所に入り込み、子育てをしながら福祉のNPOで活躍している事を熱っぽく語られた。
話の内容は、地域社会とは、地域社会デビュー、NPOとは、知多モデルの紹介、団体の活動状況、これからの地域活動など。一人暮らしの高齢男性が退院後援助を必要としていることを知った7人の女性が支援を始めた。それがきっかけで在宅介護、学童保育、介護保険事業、障害者地域生活支援事業などに広がり、地域に貢献し信頼される市民活動になっている。
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大塚錥子 : 弁護士、朝日大学大学院法学研究科教授
名古屋大学法学部卒、司法研修所を経て弁護士。愛知県初の女性弁護士、愛知県初の女性弁
護士会副会長
熟年の過ごし方で大切なのは、誰に何を残すか、誰と何処に住むか、如何にソフトランディングに生活するかである。相続とは死んだ後誰がどのように受け継ぐかで、遺言がしてあるとその通りの効果があるが、無い場合には法定相続となる。遺言は自分の財産を誰にどのように相続させるかを言い残す事で、愛する人への最後のメッセージである。遺産相続はプラスの場合だけでなくマイナスの場合もある。最近は成年後見制度があり、病気や老齢などで判断能力が不十分となった場合、保護・支援してくれる。
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